入院3日目。調査員と話をした

午後、病院に行くと、今日も点滴をしている。

また病室を移っていた。

連日の病室引越し、どうやら夫がナースコールをしないで

勝手にひとりでベッドから立ち上がろうとして

転んでしまうのが理由らしい。

最初はナースセンターから遠い病室だったが、

昨日は2部屋分ナースセンター寄りになり、

今日はナースセンターの目の前で、誰からも良く見える場所になった。

同室の患者は、みんな重症のようで空気が重い。

夫にしてみれば、トイレに行きたいときにナースコールをしても

待たされて間に合わなくなるのが嫌だという理由があるのだが、

看護師には、ナースコールを押すという指示に従えない

(脳腫瘍によって理解力がなくなっている)と映っていたようだ。

その上に、傾眠傾向が強くて起きられなかったのか、

ナースコールを押してもなかなか対応してもらえなかったのか、

トイレに行くのが間に合わずにベッドを汚してしまったらしい。

ベッドを整えてもらっている間に調査員が来たので

車椅子でデイルームに行き、そこで面談をすることになった。


調査員の質問は、夫に対しては、名前、年齢、住んでいるところ、

今日の日付、曜日、今いるところはどこか、なぜ入院しているのか、

痛いところはないか、動かないところはないか、困っていることはないか、

というようなことで、夫はしっかりと対応できていた。

あとは担当の看護師に病状や入院中の様子について聞くということだった。


その後、担当の看護師に呼ばれて今後の話をと言われ、

退院させたいか、病院に置いておきたいかと聞かれた。

え?

完全に認知症だと思ってる?

そうでなければ、もう治らないから在宅で介護するのは大変ですよってこと?

こんな調子なら、入院はさせておきたくない。


病室に戻ってすこしすると、看護師が来て体を拭いて着替えをさせてくれた。

少し驚いたことに、夫が看護師を見る目がぼんやりして、

不安そうな小さな子供か、認知症のお年寄りの様だった。

いつも看護師に対してこんな目つきでいるのか。

着替えも、自分で脱ぎ着ができるはずなのに、

下着まで全部、されるがままにやってもらっている。

こんな様子では、看護師に「要介護2は確実」と言われても不思議はないと思った。


夕方になってぼんやりし始め、なぜかいつも右手を動かしている。

そっと手をつかんで動きを止めても、またすぐに

何かを捕まえようとしているみたいに右手を動かし続ける。

目つきもぼんやりしておかしい。


本当におかしくなってしまったのだろうか?

このまま悪化するのだろうか?


時々ふと正常に戻って、「治るかな?」「がん、治るかな?」と言う。

そうでない時はウトウトしていて、時々無呼吸になってしまう。

頭の位置を変えると呼吸し始める。なかなか目を覚まさない。

目を覚ますと

「ロケットが飛んでいる」「鹿が飛んだ」「人がいろんな格好で飛んでいる」

などと言う。

頭痛があるので鎮痛剤(ロキソニンか?)を飲んでいるようだが、

その副作用ではないのかと思う。


どうしたら良いのかわからない。

これからどうなるのかもわからない。

もう病院に置いておきたくない。早く退院させたい。

ほぼひとりごと

ほぼひとりごと

2010年、乳がん発覚(DCIS・0期)、患側全摘手術、2011年再建、2018年サイズダウン。 2015年、夫の肺腺癌発覚(胸水確認・4期)、2016年多発脳転移、2017年髄膜播種、多発骨転移、かえらぬ人に。 2017年X'mas、診断:PTSD・うつ。双極性障害の疑い。2021年、発達障害の疑い。 そんな日々の記録と愚痴。

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