いぇい

夫の遺影に使った写真は病気になる前の誕生日に撮ったものだ。

いくつになっても誕生日はうれしいのか、いい笑顔で写っている。


義母が亡くなったとき、遺影に使う写真を選んでおくように葬儀社から言われ

探してみたが、アルバムの類が一切見つからなかったのには驚いた。


夫が額に入れて送った(贈った)であろう額入りの家族写真

(夫と前妻とその子供たちが幼いときの集合写真)が

いくつかほこりをかぶって物置にあっただけだ。

夫は写真を撮るのが好きな人だった。

おかげで(?)夫の前妻の(若いときの)顔を知ってしまった。


義母の写真も夫は帰省の度に撮って、自宅に戻ってからプリントして

何度も義母に送っているはずである。

もちろん、私たちが結婚したときのウエディング写真も。

あの写真は全部、どこに行ったのだろう?

義父の写真すら、遺影の1枚だけしかなかったのだ。


ところが、部屋の隅の処分するつもりだったらしい

ここ3年分くらいの郵便物などが入った箱の中から

何かから剥がしたらしい証明写真が1枚出てきた。

といっても、ずいぶん若いときの写真だ。

それでも他に見つからなかったら仕方がないと思った。

そう思いながらも、その箱の中身を全部調べてみた。

亡くなった人には個人情報保護法は適用されないし、

一応は家族(嫁)だし・・・と、罪悪感を収めつつ

1時間以上は調べたと思う。


なんと!

お友達(デイの仲間か、ヘルパーさんかも?)と一緒に

何かの会場らしいところで撮ったスナップ写真が、

紙袋の中に1枚だけ入っていた!

それも、見覚えのある服を着ているので、

明らかにここ3~4年以内に写したに違いない。

自然な表情で写っているし、若いときの証明写真よりもずっと良い。


と、こんな感じで、普段、離れて住む家族が

遺影にする写真を探すのはとても大変だと実感したので、

自分の遺影を選んで、誰もが目につくところに置こうと決めた。


このごろは、遺影前撮りサービスのようなものがあると聞くが

きっと料金がえくすぺんしぶに決まってる!

何万とか、かかるでしょ、どうせ。

年金暮らしなめんなよっ・・・てか、年金暮らしをイジメナイデください。


で、

自分的にはあまり好きな顔(表情)ではないのだけれど、

モナリザの微笑みふうにアヤシク微笑んでいる写真に決めた。

横長だが、夫がA4サイズに伸ばしたものだ。

白百合の花と白い壁がバックだから、きっとバックを変えずに

このまま引き伸ばして使えるに違いない。

『この写真を遺影に使ってね』と書いて貼っておこう。


よし。準備は着々と。


今年は断捨離も少しずつ始める。

まずは、中性脂肪とコレステロールからね。

ほぼひとりごと

2010年、乳がん発覚(DCIS・0期)、患側全摘手術、2011年再建、2018年サイズダウン。 2015年、夫の肺腺癌発覚(胸水確認・4期)、2016年多発脳転移、2017年髄膜播種、多発骨転移、かえらぬ人に。 2017年X'mas、診断:PTSD・うつ。双極性障害の疑い。2021年、発達障害の疑い。 そんな日々の記録と愚痴。

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