時間の感覚

ヒトは大体「時間が過ぎるのが早い！」と言う。

私が１日が短いと感じていたのは高校生のときだけだ。

その後はずっと、時間が長かった。

１日も長いし、１週間も長いし、１年なんて10年位に感じてた。

ずっとずっとそうだった。

薬の量が増えてから、１週間が短く感じてる。

え？　もう日曜日？　一昨日あたり、日曜日だったよね？

え？　もう月曜日？　・・・って。

そして毎日が何となく楽しい。

前は、いつこの世からオサラバしてもいいと思って生きてた。

今はそんなふうには思わない。

かといって、オサラバしたくないわけでもないんだけど。

その時期が来たら、楽しくオサラバできそうな気がする。

一般的に（？）月曜日は憂鬱になる曜日らしい。

毎日が日曜日だからなのか知らないが、今日の私は元気だ。

いつもは２時間近くかけてダラダラ歩きの散歩をしているが

今日は同じコースを、『散歩』ではなく『ウォーキング』

（実は何がどう違うのかイマイチはっきりわからないが）して、

１時間ちょっとで歩き終えてしまった。

いつもなら、帰宅してお湯を沸かして漢方薬を飲んで、

30分後にお昼ごはん、となるわけだけど、

今日は１時間ほど早いので、家に入る前に、

ほこりをかぶっていた車をざっと拭き、

先日、銀行でもらってきた花苗の植え替え作業をした。

ついでに、枯れ放題にしたままの植木鉢たちから枯れ草を抜き

あちこちに堆積してイマイチ肥料になりきれない枯葉を取り除き、

そんなことに気持ちが行くようになった自分を、ちょっと褒めた。

でも、いいことばかりでもない。

副作用が出てきているような気がする。

数日前から、背中がちくちくして痒い。

おなかの上のほう、アンダーバストの辺りは

左にドーナツ状、右に横一文字に、

皮膚が少し赤くなって痒みがある。

夫の実家に置きっぱなしで持ち帰ってきたブラで

かぶれたのかとも思うのだけど・・・ちょっと謎だ。

次回の受診まで治らなければ、ドクターに話さなければ、と思う。

自分の皮膚に副作用らしきものが出たことで、夫のことを思った。

夫も一時期、抗がん剤の副作用で全身に発疹が出て、痒がっていた。

辛かったよね。

私なんて、背中の一部とアンダーバストの辺りだけでこんなに不快なのに

それが全身だったんだものね。

本当に辛かったよね。

辛いだろうな、とは想像できても、実際に経験してみないと

本当の気持ちはわかるはずがない。

毎日お風呂上りに、冷え性の冷たい私の手で薬を塗られるのも

冷たくて嫌だっただろうな。

でもねー、手の届かないところに薬を塗ってくれる人がいるっていいことだよ。

私は今、毎日ひとりで背中に痒み止めを塗ってるよ。

きっと、本当に夫の気持ちをわからなかった罰なんだろうなと思うよ。

それでも私は元気だ。

花を植え替えたり、公園ですれ違う知らない人とも挨拶を交わせるくらいに。

春が近くなって、ぼちぼち家の中に出没するようになった虫をやっつけられるくらいに。

大丈夫。

毎日元気だ。