数日前のこと。
某国営放送で日野原重明さんの亡くなる前のインタビューが流れた。
その中で日野原先生が、
「死ぬとはっきり言われると怖い」と言っていた。
115歳でも、死ぬと言われたら怖いよね。
そりゃあ当たり前だよね。
一方、在宅医療を行っているある訪問医が、
患者に遺書めいたものを書かせているのを、
以前、同じ国営放送でやっていた。
言われた患者は改めて死を意識して怖かっただろうに。
患者だけでなく、その家族だって同じだと思う。
少なくとも、私はそうだ。そうだった。
この先何十年も生きられないのはわかってるけど、
それでも、今日明日にでも急変はあり得るんですよと訪看に言われ続けて
もうすぐだと思いますよと、死を目前にした家族の心得なんかを書いた冊子を渡されて
あの頃の私は気が狂いそうだった。
そんなことは一言だって夫の耳に入れまいと必死だったのに、
夫の息子が不用意に夫に言った言葉に軽い殺意さえ抱いた。
誰だって死ぬなんて言われたくないんだよ。
どんなに末期の患者であっても、長くないのが自明の理でも、
絶対に言われたくなんかないんだよ。
自分以外のものに自分の命の期限を区切ってほしくないんだよ。
今朝目が覚めて布団の中で思ったことは、
もう、何もしたいこともないなあってこと。
したいことは今までしてきたし、もういいかなあって思った。
毎日、朝になれば起きて、おなかが空いているわけでもないけど朝ご飯を食べて、
おなかが空いているわけでもないのにお昼になればお昼ご飯を食べて、
夕方になったらビールを飲んで、お風呂に入って眠くもないけど寝る。
法事のときにお坊さんに「死ぬまで生きてください」って言われたけど、
そのまんまだなと思った。
こうやってただ死ぬまで生きていくんだなって思った。
ただ生きていくんだなって。
命が終わるまで。
あ、今日は雨だ。
お天気が悪いと精神状態が悪くなるんだ、私。
気を付けよう。
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