術後一時は食欲もなくなり、メタボがちなおなかが凹んでプチ喜んだけど
薬を止めたら、食欲出る出る!
食欲が無かったのは副作用だったんだ。
気分の落ち込み(コレも副作用。薬でホルモンを抑えることによる更年期症状のひとつ)も
ウソのように楽になり、次回の診察まで辛いのが続いていたら
心療内科に紹介状を書いてくれることになっていたけど、大丈夫なようだ。
癌のホルモン治療の薬の、更年期様の副作用に悩む人って
ネットサーフィンしてるとあちこちにいる。
こんなにたくさんの人が困ってるって言ってるのに
外科のお医者さんはその実情をきちんと把握していないような気がする。
っていうか、薬でわざと更年期みたいにしているのだから更年期みたいになって当たり前で、
それは病気を治すために『我慢しなくちゃいけないこと』になってる(様な気がする)。
患者って常に我慢を強いられる。
自分自身からも、第三者からも。
病気になったのって、患者が悪いわけではないと思うのに
患者はまるで自分の責任のように自分を責めたり、
「病気になってごめんね」なんて言ったり。
少し前、TVで中国のドキュメンタリーを紹介してた。
若い夫婦の奥さんのほうに、出産後すぐに胃癌が見つかって、
若いから進行が早くて見つかったときにはすでに末期だった。
数ヶ月持つか持たないかという余命宣告に反して
入院生活を送りながら娘が1歳の誕生日を迎えるまで
がんばって生きた、その様子を追っていた番組だった。
中国の人は自分の感情をむき出しにして人にぶつけるって聞くけど
(不動産会社で働いていたとき、テナントが中国人だと大変だと
よく上司がこぼしていた)
そのVTR内で奥さんが、ご主人やお母さんに向かって
「痛い」「苦しい」って、泣きながら怒りをぶつけてた。
そうだよ、これだよ!って思った。
ぶつけなきゃだめだよ!って思った。
『余命1ヶ月の花嫁』を観たときに
主人公の彼女は、自分の気持を内に閉じ込めているように感じた。
怒りをぶつけることをしないのは、日本人的なのかなと思った。
もっと泣けば良いのに、もっと怒れば良いのにって思った。
癌になったのは自分のせいじゃないんだよ。
苦しいのは、痛いのは、辛くて眠れないのは、
周りの誰かよりも病気になった自分自身が一番度合いが強いんだよ。
がまんしなくていいよ。
もっと泣こうよ。
もっと叫ぼうよ。
もっと怒りを外に出そうよ。
・・・ってさ、がんばった自分に向かって、心の中でそっとそう言った。
「病気になってごめんねっていうくらいの気持がないの?」って言われた。
そんなの無いよ。
7月終わりの月曜日に入院をした。
火曜日に手術をして、金曜日には退院した。
スピード退院ですよ。
ドレーンが抜けないまま退院したので、
外来の予約の日までドレーンバッグを首からぶら下げたまま歩いてた。
病院の中なら見慣れた姿だけど、普通の街中ではなかなかお目にかかれない姿。
入院中はそれなりに大変だったが、退院してからは、意外に傷の周辺の痛みがなくて、
そのかわり、二の腕からわき腹にかけての、手術ではまったく触れていない部位の皮膚が
やけどでもしたかのように、常にヒリヒリ痛くて、とても不思議に思っていた。
手術のときに神経が切れたのだそうだ。
それで、傷のあたりは痛みを感じなくなっているし、
元に戻ろうとしている神経が働きすぎて、傷も何もない皮膚に
痛みの信号を出しているのかもしれないみたいなことを、看護師さんに教えてもらった。
人間の身体って不思議だ。
その後、乳房切除と同時に入れたエキスパンダーの関係で傷が少し開いてしまった。
自宅でのケアの方法がヘタだったのか、治りが遅くて
出血や浸出液が出なくなったのは9月に入る頃だった。
テーピングを中止して良いと言われたのが先週のこと。
傷口が開いたりしたので、傷口が醜くて手術のときの糸があちこちから突き出ている。
硬い糸なので、うっかり触ると触ったところも触られた糸の出口も痛くて、
ちょっと不自由な思いをしている。
昨日、お風呂で傷の辺りを洗っていたら、
『プチッ』と硬い糸の切れ端が身体から抜け落ちた。
・・・こんなんで良いのでしょうか?
みんなこんな経験をしているんでしょうか?
私の身体が特別なのでしょうか?
手術をした病院の術後の確定診断は
「癌ではないものに限りなく近い癌。
そのくらい早期の癌」ということだった。
それって、もしかしたら、乳房全摘する必要はなかったんじゃないの?
DCISは比較的進行が遅いし、場合によっては40年は動かないでいるという話もある。
なんだか、無知な自分が悲しい。
もっと自分で勉強すれば、手術しなくても済んだかもしれない。
セカンドオピニオンだって、もっと勇気を出して主治医に受けたいと主張するべきだった。
・・・後悔はたくさんある。
いまさら言っても、自分にはどうにもならないこと。
だけど、
あなたになら
迷っているあなたになら、
参考にしてもらえると思うから。
セカンドオピニオン、是非、受けるべきです。
主治医の顔色なんか見ないで、観ても見なかった振りをして、
是非、受けてください。
あなたが納得できるまで。
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